越境するカルチャーと心のために。

以前Webライターをしていたときにジャンルの縛りが強すぎるということを強く感じていました。多くのサイトは「小説」や「音楽」「映画」などジャンルに特化して構成されています。それはそれで専門性があり興味深いものではありましたが、私自身はある種の物足りなさを感じていました。

一方でかつて批評を書いた経験から言えば、批評ほど「テーマ」の力を感じたものはありませんでした。あらゆるジャンルを飛びこえて、本当に切実と感じている問題に色々な作品を用いて切り込んでいくスタイルに私は「カルチャー」の力を強く感じました。

「批評」とまではいかずとも、この「越境するカルチャー」に宿る「言葉」の力を広く知ってほしい。誰かの切実な問題意識や「わかってほしい」という心、あるいは誰かを救えるかもしれない「言葉」にジャンルや分野は関係ありません。誰かの心を救った言葉は、映画のセリフかもしれないし、小説の一節かもしれない、あるいは学術書の「あとがき」かもしれない。

このサイトも、まずは誰かの心を支え、寄り添ったであろう「言葉」を知ってほしいという思いで立ち上げました。
なのでこの場所から、誰かにとって人生を変えるような出会いが生まれたら管理人としてこれほどうれしいことはありません