【名言・考察】アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』槙島聖護の言葉

【名言・考察】アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』槙島聖護の言葉

「友達だから話題を選んでしまう」という言葉を違和感なく受け入れることができるのであれば次の言葉にも共感できるかもしれない。「もう誰も他人を必要としない。どんな才能もスペアが見つかる。どんな関係でも取り換えがきく。そんな世界に飽きていた」
アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』のキャラクター・槙島聖護の言葉だ。

アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の舞台は近未来の日本。その社会はシビュラシステムによって個人の適正が分析・管理されている。そんな世界で発生する事件に公安警察の主人公・常守朱が立ち向かっていくという物語だ。槙島聖護は、主人公の相棒・狡噛慎也の宿敵として登場する。槙島はシビュラシステムが管理している社会の破壊を目論んでいる人物でもある。

人間関係も適正も分析し、モノのように配置する世界を否定した槙島。彼は私たちの世界を肯定するだろうか。人を消耗品の如く扱い、平気で心無い言葉を投げつける様子が散見される現代。性格や相性はただのアルゴリズムによる計算とパターンの組み合わせになり、SNSでは自分の上位互換が簡単に見つかる。何もかも話せる人間関係を作れている人間はどれほどいるだろう。槙島は悪役ではあるが、本作を観て彼に惹かれる人も多いだろう。それは魅力故なのか、私たちの社会がどこか変だからなのだろうか。その判断は本作の視聴者にゆだねられる。