【名言・考察】真賀田 四季の言葉

【名言・考察】真賀田 四季の言葉

小説『四季・冬』(著:森 博嗣)の登場人物

人が「考える」のは「答え」を得たいからだ。しかし真賀田四季は別の個所で「完全なる答えなどない」と言う。それにも関わらず、彼女は「問い続けなさい」という。だが「完全なる答えがない」ならば「考える」ことなど無意味だ。そう思う私たちに「考える」ことの価値を教えてくれる。このことを少しだけ詳しくみていこう。

さて、改めて紹介すると先の言葉はミステリー作家・森博嗣の「四季シリーズ」に登場する真賀田四季という人物のものである。真賀田四季というキャラクターは天才プログラマーであり「人類のうちで最も神に近い」と言われているほどの才女だ。言い換えれば、多くの「答え」を知っている人物ということになる。そんな彼女は「考える」ことが大切なのだと説く。

ところで普通、人にとって「考える」ことは「答え」を得るための手段だ。だからこそ、いかに早く「答え」にたどり着けるかという効率が重要になってくる。学校のペーパーテストなどは最たるものだ。繊細な時事問題についてもSNSや著名人の配信などから「答え」らしきものを簡単に拾うことができる。

しかし、である。「人類のうちで最も神に近い」と言われる人は「人はわからないことの答えを知りたいと思って追い求める。そこに、優しさや懐かしさ、そして喜びや楽しさが生まれるのです」という。おぜん立てされた「答え」よりも大切で、人生を生きる価値があるものにするための大事ものが「考える」という行為の中にある。このことを「考えすぎ」と言われる人に伝えたい。