カテゴリー: 学術・評論
【要約・考察】『現代思想入門』人生のリアリティを味わう哲学
優れた入門書は、優れた地図でもある 。千葉雅也の『現代思想入門』はそのような優れた地図になる一冊だ。しかし、この地図には謎がある。この地図は一体、どういう目的で書かれたのか。仮に「現代思想を知りたいから」という読者側の答えが明白だとしても、「入門書」というジャンル自体が膨大な数であることから、この本の意義は単なる「入門」以外にもある気がしてならない。素朴に考
【要約・考察】『宮本常一 歴史は庶民がつくる』「庶民」の発見と警告の一冊
「進歩とは何か、発展とは何か、進歩という名のものと、私たちはじつにたくさんのものを切り捨ててきた」。『宮本常一 歴史は庶民がつくる』にはそんな一文がある。本書は民俗学者・宮本常一の思想を、時代背景や彼の仕事からたどっていく本だ。宮本は、戦後まもなくの「村」や「集落」を渡り歩き、そこに生きる人々の文化や生活などの「生の声」を生活史として収集、編纂していた民俗学
【オススメ本の紹介】「自分らしさ」で悩む君が読むべき3冊
様々な場面で「自分らしさ」が問われる時代だ。もしこれを学生が読んでいるのであれば、色々と思い当たる節があると思う。進路や将来の夢は言うまでもないし、SNSで輝かしい道を歩んでいる同世代の姿を見ては「自分に何ができるだろう」と焦燥感に駆られている人も少なくないのではないだろうか。 残念なことに、この悩みは大人になっても尽きることはない。「働き方」さえ、その気に