投稿者: k-sato

  • 【要約・考察】『リバーズ・エッヂ』を「教訓」として読む

    振り返ってみれば、この時期から、人々の価値観とか社会の仕組みとかが少しずつ狂い始めていったのかもしれない。岡崎京子の漫画『リバーズ・エッジ』はそんなことを思わせてくれる。主人公の女子高生・若草ハルナが元彼氏の観音崎にいじめられている山田を助けたことをきっかけに、河原に放置された死体を偶然見つけ、その秘密を共有するというのが物語の大枠だ。 94年に刊行された本

  • 【【あらすじ・感想】『あすは起業日!』起業への熱き疾走!傑作ビジネス小説!

    とても面白かった。一冊の本を読み終わって純粋にそう思ったのは久しぶりだ。『あすは起業日!』は著者・森本萌乃の実体験をベースにしている「起業」小説である。そんな本書のあらすじは次のとおりだ。 主人公の加藤スミレは、ある日突然会社をクビになってしまう。特別なスキルも、仕事への情熱もなかった彼女は次の就職先について悩むが、あることをきっかけに、副業で行っていた選書

  • 【要約・考察】『宮本常一 歴史は庶民がつくる』「庶民」の発見と警告の一冊

    「進歩とは何か、発展とは何か、進歩という名のものと、私たちはじつにたくさんのものを切り捨ててきた」。『宮本常一 歴史は庶民がつくる』にはそんな一文がある。本書は民俗学者・宮本常一の思想を、時代背景や彼の仕事からたどっていく本だ。宮本は、戦後まもなくの「村」や「集落」を渡り歩き、そこに生きる人々の文化や生活などの「生の声」を生活史として収集、編纂していた民俗学

  • 【オススメ本の紹介】「自分らしさ」で悩む君が読むべき3冊

    様々な場面で「自分らしさ」が問われる時代だ。もしこれを学生が読んでいるのであれば、色々と思い当たる節があると思う。進路や将来の夢は言うまでもないし、SNSで輝かしい道を歩んでいる同世代の姿を見ては「自分に何ができるだろう」と焦燥感に駆られている人も少なくないのではないだろうか。 残念なことに、この悩みは大人になっても尽きることはない。「働き方」さえ、その気に